写真的な頂相(臨済宗、曹洞宗)
お寺によっては写真みたいに描いて欲しいという依頼もあります。絵絹に岩絵具で写真的に描くことは大変難しいですが、岩絵具だからこそ可能でもあります。一番難しいのはボカシですが、チューブ絵具や泥絵具では奇麗に出来ません。水を使ってぼかすと下の色が溶けて輪ジミが出来ます。そしていくら上に絵具を重ねようが同じシミが出ます.
岩絵具で可能なのは例えて言うなら、砂浜は波が引くとき輪ジミを残さず、泥田はそうはいかないのがヒントでした。岩絵具で描いた画面は、例えば新品の化粧パレットを開いた様な、均質な完全マットに仕上がります。学生時代に学んだ、テンペラやフレスコ、エンカウスティーク(私の場合は蜜蝋ではなく松脂)の技法も取り入れて描いております.
臨済宗の頂相
☆画面をクリックすると大きくなります。
曹洞宗の頂相
絵の耐久性について
私の肖像画は絵絹の上に岩絵具で着色しております。岩絵具は鉱物から出来ており,変色,退色は致しません。又ドウサに明礬を用いませんので,酸化に因る絵絹の黄斑も出ません。ほぼ絵絹の寿命の500年くらいと考えます。対して油絵は酸化し易い重金属の粉を顔料としており,又溶き油が黄変したりで数十年で劣化が始まります。ひび割れ、剥落等も必然です。
〒606-8102 京都市左京区高野清水町142 西村俊廣 075-722-3927
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